
【Enjoy Music Club】HIPHOPでシティにポップ?令和版スチャダラは彼らで決まりだ!
脱力系なのに心に滲みる、渋谷系を通り過ぎたシティな現代のヒップホップ?!
詳細なプロフィールも公開せず、大型フェスにも参加しない謎の脱力系ヒップホップユニットEnjoy Music Club (EMC)。
わかっているのは、三人組でMCネームがそれぞれE、M、Cということくらい。活動を始めた2012年頃は割と自分を語って表にだしていくタイプのラップが多い中、特に見た目や生い立ちに特徴がないこともあり、敢えて自分たちを出さずにその流行りの逆のスタンスをとったそうです。
そんな彼らのラップはとてもメロディアス。流行りのフリースタイルダンジョンのように早口でもなければ、独特なリズム感や節でもなく、韻もふまない。
だから一緒に口ずさめる!あれ、これは…そうだスチャダラだ!
まさに90年代、ヒップホップをポップな日本語ラップへと昇華したスチャダラパーの再来。ダンスフロアに華やかな光がアゲイン。
ただ、彼らのルーツはインタビュー記事によれば、ラップに目覚めるきっかけとなった鎮座ドープネスやデレビのバラエティ番組の挿入音などであり、スチャダラは全然ルーツにないらしいです。
一方で、トラックを考えているE(MCネーム)のルーツは「はっぴいえんど」。
なるほど!メロディアスな所以は大瀧詠一か!結果親しみやすい日本語ラップになっているのですねー。
そんな彼らの1stALBUM『FOREVER』は2015年11月4日発売されております。
超ナードでメロディアスなM-2『EMCのラップ道』M-8『ナイトランデヴー』M-11『BIG LOVE』はもちろん、誰もが効いたことがある曲をサンプリングに使ってメロディが耳に残るM-3『EMCトラベル』M-4『Taylor Swift』など、とても入りこみやすい日本語ラップのオンパレードとなっております。
(M-3は松本伊代の『センチメンタルジャーニー』M-4はTaylor Swift(タイトルそのまま)の『We Are Never Ever Getting Back Together』を素材にしています)
1st ALBUM『FOREVER』
いやーいい感じでゆるいですね。まったくの無名ながら、アルバム収録曲の『エンジョイクラブソング』が「モヤモヤさまぁ〜ず2」のエンディング・テーマとして使用されるなど、業界関係者からの注目度も高そうです。
最近でも、今年の1月から日本テレビにて放送されているバカリズム原案のドラマ「住住」(すむすむ)の主題歌『そんな夜』を書き下ろし。なんともゆるいドラマにぴったりの主題歌になっています。
ラップは好きだけど、クラブに行くのは苦手。っていうか、行かないっていうか、行けないっていうか、馴染んでない感じがシンプルに出るのが恥ずかしいし、酒も強くないし、でもラップは好きだし。って人たち(僕含め)の為にも今後の活躍に期待してます!
共感して頂けるお仲間な方は、ぜひ一度聴いてみてください。